普段は渋谷オフィスでWEBページの開発をしています。今回は先日拝見して面白かった『ルックバック』というアニメ映画と、その映画を見て感慨深かったことを記事に書きます。
先日NHKで『ルックバック』というアニメ映画がやるとのことで、確かあの映画は結構人気があったはず、そして今年実写版がやるはず … という認識のもと拝見しました。
すると認識通りかなり面白いアニメ映画でした。絵が上手くなりたい、後に漫画家になりたいという小学生が、途中挫折して絵から離れるものの、またきっかけを見つけて絵を、漫画を描き続けるというものです。
1時間ぐらいの尺で、ストーリーの転換も、メッセージも伝えたいこともテンポ良く展開していて見事だと思いました。『ルックバック』のアニメ映画が素晴らしいと思うのは、好きなことにとことん打ち込むということだと思います。
私自身の例ですと、2020年のコロナショックから経済再開に大きく貢献したワクチンの開発・成功というワクチン大相場を経験したことで、臨床バイオ投資の世界に引き込まれました。
臨床バイオ投資の世界は、ネイサン・ヴァルディ氏の著書『For Blood and Money』に描かれている世界のように、そこには生命を救う新しい治療法を開発するためにすべてを賭けている科学者、医師、投資家の姿、そして生死を賭けた苦悩する患者の姿が描かれています。
つまりこの世界は、多額の資金を動かす投資家、規制を担うFDA、医療現場の医師、そして患者という、まったく異なる立場の人々が複雑に絡み合う構造の中で成り立っています。
臨床バイオの世界もまた、日々観察し、学び、経験し失敗しそこから成功を掴みとるような世界です。例えば、臨床バイオ投資家として見なければいないポイントは以下のように多岐に渡ります。
・バイオ企業のパイプラインの把握 (市場規模、臨床フェーズ)
・カタリストの把握 (タイムライン)
・規制デザイン
・FDA とのコミュニケーション
・インサイダー買い
・ファンドのポジション
・市場の地合い (金利など)
・競合他社
では、この臨床バイオ投資の世界と『ルックバック』がどこで重なるのでしょうか?私が強く感じたのは、ひたすらジャブを打ち続けることの大切さです。
要するに、毎日少しずつでもいいから、「もっと上手くなりたい」という気持ちを持って、トライし続けることです。その積み重ねこそが、後になって大きな差になるのだと思います。
私自身、最初からうまくいったわけではありません。むしろ最初の頃はかなりやられましたし、相応の損失も経験しました。しかし、その失敗から一つずつ学んでいく中で、以前よりもはるかに理解が深まり、見える景色が変わってきました。
そして2026年には、自分がロングしていた Ventyx Biosciences が Eli Lilly に買収され、その数週間後には Arcellx を Gilead が買収、さらに翌月には Day One Biopharmaceuticals を Servier が買収するなど、自分が追ってきたバイオ企業が立て続けに買収される場面を目の当たりにしました。
『ルックバック』で主人公が日々、絵と漫画に向き合い続けていたように、私もまた日々バイオを学び続けています。毎日観察し、考え、失敗し、また学ぶ。その繰り返しです。
こうして目標を持ち、休むことなくジャブを打ち続けていくことで、人は少しずつ前に進み、やがて以前には想像もしなかった場所へとたどり着くのかもしれません。『ルックバック』を観て、私はそんなことを改めて感じました。
